壬生義士伝 下 文春文庫 あ 39-3

壬生義士伝 下 (文春文庫 あ 39-3)

壬生義士伝 下 (文春文庫 あ 39-3)

歴史ものの制約として、史実が変えられないってのが、物語を作るうえで一番足枷になると思うんだが、作者もそれを考えて、構成や目線を変えていろいろ趣向を変えてるんだけど、週刊誌だとそれがいいんだろうけど、単行本としてまとまると逆にとっちらかって、大きな流れがなくおわっちゃった気します。
 あと方言の言い回し、おかしくないように相当気を使ったように思われますが、こだわりすぎて登場人物の物言いがほとんど同じになってしまってるため、誰がしゃべってるのか、もひとつ入り込めない要因になってしまいました。
 浅田次郎は史実よりも、オリジナルな物語の方がいいなってのが感想。