ふらり。

ふらり。 (KCデラックス)

ふらり。 (KCデラックス)

最初から最後まで、谷口ジローの手のひろでころがされ、またそれが心地良い。
伏線から描写、話の運びまで、さじ加減が絶妙すぎて、まさに「粋」。
普通、心理描写や俯瞰が過ぎると、作者の自己中心的なところに嫌気がさすが、そこまで行かずに、ふっと戻してくれる。続編ないのがなんとも残念。
どこまで行くつもりなんだろうこの人は。
漫画家で芸術家、気取りしてるやつはこれ読んで恥ずかしくなるんじゃないか。「〇〇ボンド」とか。